
こんにちは!株式会社アドグローブ ソリューション事業本部の近藤です!
プロジェクトマネージャー(PM)として働いていると
スケジュールや品質の管理だけでなく、
「メンバーのコンディション」と向き合う場面が増えてきます。
「なんとなく元気がない」「コミュニケーションが減った」など
そういった変化に気づければいいのですが、
実際には報告を受けて初めて状況を知る、ということも少なくありません。
どう関わるべきだったのかと迷う場面もありました。
私自身、実務の中でそうした場面に何度か直面し
正直なところ、経験や勘だけでは難しいと感じることがありました。
そこでメンタルヘルスについて体系的に学ぶために
「メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種」を取得しました。
本記事ではこの資格の概要や勉強方法に加え
実務でどのような変化があったのかをPMの視点で紹介していきます。
また、AIの活用が進む現在において、メンバーとの向き合い方についても触れていきます。
- はじめに:なぜPMがメンタルヘルスを学ぶ必要があるのか
- メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種とは
- 合格までの勉強方法とポイント
- 実務で変わったこと:メンタルヘルスの学習で得た気づき
- AI時代のPMに求められるメンタルマネジメント
- まとめ:資格以上に得られたもの
はじめに:なぜPMがメンタルヘルスを学ぶ必要があるのか
PMの役割というと、
スケジュールや品質、コストの管理を思い浮かべる方が多いと思います。
実際、それらはプロジェクトを進める上で欠かせない重要な要素です。
ただ、実務を続けていると、
プロジェクトの成否を左右するのはそれだけではないと感じる場面が増えてきます。
特に影響が大きいのが、チームメンバー一人ひとりのコンディションです。
どれだけ計画がしっかりしていても、
メンバーのパフォーマンスが落ちるとタスクの遅延や品質の低下が連鎖的に起きてしまいます。
一方で、その変化は必ずしも分かりやすい形で現れるわけではありません。
私自身も実務の中で、
メンバーのコンディションに関する課題に向き合う場面が何度かありました。
ただ、その多くは事前に明確なサインがあったわけではなく、
報告を受けて初めて状況を把握する、というケースもありました。
そうした経験を通じて感じたのは、
「経験や勘だけに頼った対応には限界がある」ということです。
場当たり的に対応するのではなく、
一定の知識や判断軸を持って関わることの重要性を強く感じるようになりました。
メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種とは
メンタルヘルスマネジメント検定は、大阪商工会議所が主催している民間資格です。
職場におけるメンタルヘルス対策に関する知識を体系的に学べる試験です。
いくつかの区分がありますが、Ⅱ種(ラインケア)は、
管理職やリーダーなど「部下を持つ立場の人」を対象としています。
内容としては、
メンバーの不調のサインの捉え方や、
適切な関わり方、職場環境の整え方など、
いわゆる「現場での対応」にフォーカスしたものが中心です。
PMの業務と照らし合わせてみると、
まさに日々直面している課題と重なる部分が多く、
「これ、普段やっていることに近いな」と感じる内容が多くありました。
個人的には、
「知らなかった新知識を覚える」というより、
普段の対応を整理しながら学んでいく感覚の方が近かったです。
私自身も、これまで何となく感覚的に対応していた部分について、
言語化された知識として整理できたことで、判断に迷う場面が少なくなりました。
合格までの勉強方法とポイント
ここからは、実際にやった勉強方法について書いていきます。
まず前提として、私は一度で合格できたわけではありません。
2025年秋試験で、Ⅲ種(セルフケアコース)とⅡ種を同時に受験しましたが、
Ⅲ種は合格、Ⅱ種はあと4点足りず不合格という結果でした。
当時の勉強方法としては、
一問一答アプリと参考書を使ったインプットが中心でした。
■使用していた教材 ・一問一答アプリ(Ⅱ種/Ⅲ種)
・参考書 安全衛生教科書 メンタルヘルス・マネジメント(R)検定Ⅱ種・Ⅲ種 テキスト&問題集 第3版
ただ、振り返ってみると、
過去問演習が不足していたことが不合格の大きな要因だったと思います。
IT業界の方であれば、
基本情報技術者試験などで過去問演習の重要性は
よく分かっていると思いますが、なぜか1回目の受験ではそこが抜けていました。。。
その反省を踏まえ、2026年春試験では勉強方法を見直しました。
基本的なインプットは継続しつつ、過去問題集を使った演習を中心に据えたことで、
出題形式への慣れや、自分の理解の浅い部分を明確にできるようになりました。
■追加で使用した教材
・メンタルヘルス・マネジメント(R)検定試験 Ⅱ種ラインケアコース 過去問題集(2025年度版)
また、過去問演習でわからなかった箇所や用語の意味が曖昧な部分については、
ChatGPTに質問しながら理解を深めていきました。
単に答えを確認するだけでなく、「なぜそうなるのか」を掘り下げていくことで、
知識の定着につながりました。
その結果、2026年春試験では100点中92点で合格することができました。
これから受験する方に向けてのポイントとしては、
以下の2点が特に重要です。
・インプットだけでなく、必ず過去問演習を行うこと
・出題形式に慣れておくこと
実務で変わったこと:メンタルヘルスの学習で得た気づき
メンタルヘルスマネジメントを学んでから、
実務の中での考え方や向き合い方がいくつか変わりました。
まず大きかったのは、
「素人判断をしない」という意識です。
メンタルヘルスに関する問題は専門性が高く、
自分の感覚だけで判断するべきではないと強く感じるようになりました。
現在は、医師の診断や、
厚生労働省が公開している
"心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き"などの
公的な情報を前提に判断することを意識しています。
特に休職に関する対応については、
こうしたガイドラインに沿って考えることで、
自分の中でも安心して対応できるようになりました。
また、すべてを現場だけで完結させようとしないことも重要だと思います。
状況によっては、
人事労務や衛生管理者や上司と連携することが前提になるため、
ひとりで抱え込まずに、
適切に相談することを意識するようになりました。
日々のマネジメントにおいては、
デイリーMTGや1on1の捉え方も変わりました。
これまでも実施はしていましたが、
メンバーのコンディションの変化に気づくための機会として
より意識するようになりました。
ただ一方で、
こうした場を設けていても
すべてを把握できるわけではないという前提も持つようになりました。
「ちゃんと見ているつもりでも、拾いきれないことはある」
という認識を持てたことは、個人的には大きな変化です。
最後に、自分自身のセルフケアについても意識が変わりました。
マネジメントを行う立場である以上、
自分自身の状態もパフォーマンスに影響するため、
自分自身のコンディションを整えることも大事だと感じるようになりました。
AI時代のPMに求められるメンタルマネジメント
AIの活用が進んだことで、
業務の効率自体は確実に上がってきていると感じています。
一方で、
AIが生成した成果物についても、
最終的には人が責任を持って判断する必要があります。
作業効率は上がっている一方で、
「本当にこれで問題ないか」を確認・判断する場面はむしろ増えている印象です。
また、リモートワークなどの影響もあり、
メンバーの状態が見えにくくなることも増えてきました。
リモート/対面に関わらず、これまでの経験の中でも、
「見ているつもりでも拾いきれていなかった」と感じることがありました。
デイリーMTGや1on1など、
コミュニケーションの機会を設けていても、
すべてを把握できるわけではありません。
だからこそ、
すべてを見えている前提で考えるのではなく、
気づけないこともあるという前提で、
どう関わるかを考えることが重要だと思います。
メンタルヘルスマネジメントの知識は、
こうした場面で判断に迷ったときの拠り所になります。
AIの活用によって業務は効率化されていますが、
チームの状態変化に気づき、必要なサポートにつなげる重要性は、今後も変わらないと思っています。
まとめ:資格以上に得られたもの
メンタルヘルスマネジメント検定を通して、
感覚や経験だけに頼るのではなく、
一定の知識や判断軸を持って関わることの重要性を改めて実感しました。
また、すべてを自分一人で抱え込むのではなく、
医師や人事、周囲と連携しながら対応することの大切さも学びました。
資格を取ったから何かを完璧に判断できるようになった、というわけではありません。
ただ、迷ったときに立ち返れる考え方ができたことは、私にとって非常に良かったです。
同じようにマネジメントに悩んでいる方にとって、
何かの参考になれば幸いです!