フロントエンドの学習方法を考える

こんにちは。
株式会社アドグローブ ソリューション第一事業部の三島です。

本記事では、私が未経験からエンジニアになるためにやってきた学習の知見から、フロントエンドの学習方法について紹介いたします。

はじめに

フロントエンドエンジニアになりたいと思っているけれど、どう学習を進めればよいのか悩んでいる方は多いでしょう。特に、コンピュータサイエンス(CS)の基礎を学んだことがない方にとっては、何から手をつければいいのか分からないことがあると思います。私自身もその一人でした。今回は、私が試行錯誤を繰り返しながら学んできた経験をもとに、これからフロントエンドエンジニアを目指す方々に役立つ学習法を共有したいと思います。

フロントエンドに必要なスキルは多岐にわたり、ReactやVue.jsなどのフレームワークの学習に取り掛かる前に、しっかりとした土台を作ることが重要です。実際、私は初めてReactを学ぼうとした時に大きな壁にぶつかり、挫折した経験があります。これから、そうした失敗を避けるために、どのような学習法が有効なのか、どこからスタートすべきかについて詳しくお伝えします。

学習の前に考えるべきこと

まず最初に大事なのは、何を学ぶかだけでなく、どの順番で学ぶかということです。多くの初心者が陥りがちな罠は、最初に手をつけた技術やフレームワークにばかり集中してしまうことです。例えば、私はReactを学びたい一心で、Reactの学習を始めましたが、その前提となる基礎知識がほとんど身についていないことに気づかず、非常に苦しみました。

1. 基礎から積み上げる

フロントエンドエンジニアになるためには、まずコンピュータサイエンスの基礎を理解することが重要です。コンピュータサイエンスの基礎がないと、技術を学んでもその根底にある原理や考え方が理解できないため、すぐに詰まってしまいます。例えば、データ構造アルゴリズムオブジェクト指向プログラミング(OOP)の概念を理解していないと、どんなコードを書いても効率的でないものになりがちです。

私はReactを学ぶ前に、JavaScriptの基本やデータ型関数配列などの基本的な部分を理解しておらず、Reactのコンポーネントやprops、stateを理解するのに苦労しました。これは、いきなり「ボスキャラ」に挑むようなものです。RPGのゲームでも、最初にボスに挑戦するのは無謀ですよね。まずは準備を整えて、段階を踏んで学ぶことが大切です。

2. 地図を作る

学習の進め方において、最も重要なことは「地図を作る」ことです。学習には順番があり、無作為に学ぶことは効率的ではありません。まずは、何を学ぶべきか、どこから始めるべきかを明確にして、全体の学習計画を立てることが成功への近道です。

私は、最初にコンピュータサイエンスの基礎から学び、次にプログラミング言語(JavaScriptなど)を理解し、その後にフレームワーク(Reactなど)に進むべきだと考えました。最初に地図を広げておくことで、どこに自分の足りない部分があるのかが明確になり、その後の学習が効率よく進むようになります。

実践できる学習法

1. スタート地点を決める

学習の最初に最も大切なのは、スタート地点を決めることです。ここで重要なのは、「自分がスタートしたいと思う地点ではなく、必要な基礎からスタートすること」です。例えば、JavaScriptを学ぶことがゴールだと思っているかもしれませんが、それだけでは基礎的な概念が足りない可能性があります。JavaScriptを学ぶためには、まずコンピュータサイエンスにおけるデータと関数の概念を理解している必要があるのです。

このように、まずは自分が進むべき方向をしっかりと見極めることが学習のスタート地点です。最初にどんなに簡単な技術から始めても、後々難しい技術に進む際に、土台がしっかりしていれば自信を持って進むことができます。基礎をしっかり学び、それから少しずつ新しい技術に挑戦していくことが、最終的に大きな成果につながります。

2. 広げることが最優先

地図を作ったら、まずはその地図を広げていくことが最優先です。細かく掘り下げていく必要はありません。とにかく、多くの情報をインプットして全体像を把握することが大切です。例えば、最初にReactを学ぶ前に、JavaScriptの基本的な文法や、HTML、CSS、DOM(Document Object Model)についての理解を深めておくことが重要です。

この段階では、「全体像をつかむこと」に重点を置いて、できるだけ多くの情報を触れてみましょう。Reactを学んでいく過程で、次に学ばなければならない技術や概念が見えてきます。その時に必要な部分をピックアップし、深く学んでいきます。このアプローチを取ることで、無駄な時間をかけずに効率的に学習できます。

3. 足りない部分を明確にする

地図が広がったら、次は自分がどの部分を深く学ぶべきかを明確にします。例えば、バックエンド技術が足りないのであれば、Node.jsやデータベースの基本を学ぶべきです。フロントエンドの知識だけでは、動的なWebアプリケーションを作るには不十分です。自分が足りない技術を明確にすることで、必要な部分だけを集中的に学ぶことができ、効率的に学習を進められます。

また、足りない技術を学ぶ際には、実際にコードを書いてみることが最も効果的です。たとえ分からない部分があっても、手を動かしながら学ぶことで、理解が深まります。試行錯誤しながら進めることこそが、最も有益な学習法だと思います。

アウトプットを積極的に

学習したことを定着させるためには、アウトプットが非常に重要です。アウトプットをすることで、自分の理解が深まり、逆に足りない部分や理解していない部分を明確にすることができます。例えば、学んだ内容をブログでアウトプットしたり、GitHubでコードを公開することで、実践的なスキルを積み重ねていくことができます。

アウトプットを行うことで、学んだ内容が頭の中で整理され、自分の理解度を確かめることができます。アウトプットは、単なる記録としてではなく、自分が学んだことを他人に伝えるための方法としても非常に有効です。自分の言葉で説明することで、さらに深い理解が得られるとともに、他の人の意見やフィードバックをもらうことができます。

まとめ

フロントエンドエンジニアになるための学習は、基礎からしっかり積み上げていくことが重要です。基礎がない状態でいくら技術を積み上げても、うまくいかないことが多いです。例えば、Reactを学ぶためには、まずJavaScriptやHTML、CSSの基礎を理解する必要があります。さらに、コンピュータサイエンスの基礎的な概念を理解することが、後々役立ちます。

学習を進める際には、地図を作ることが大切です。地図を広げた後、自分が足りない部分を特定し、効率的に学んでいくことが成功への近道です。そして、アウトプットを積極的に行い、実践的なスキルを身につけましょう。

最後に、学習方法については自分に合ったものを見つけることが重要です。試行錯誤を繰り返す中で、自分に最適な学習法を見つけていきましょう。そして、どんなに時間がかかっても、基礎をしっかりと固めてから次のステップに進むことが、成功への鍵となります。

以上で、私の経験と学んだことをもとに、フロントエンドエンジニアを目指す方々に向けた学習法を共有しました。皆さんが効率的に学んでいけることを願っています。


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