
こんにちは。株式会社アドグローブ ゲーム事業部の野村です。
皆さんはゲーム開発においてスケジュールをどれくらい意識していますか?
今回は、スケジュール管理担当として携わってきた観点から、
チームの一員として意識しておいたほうがいいと思うことを簡潔にご紹介できればと思います。
案件やチームメンバーによって変わる部分もありますし、
業界にかかわっている方ならすでにわかっていることも多いと思いますが、
開発にかかわる人数も増えていっていますので基本的な考え方として共有できるものになればと思います。
1.ゲーム開発の全体像を考える
ゲームの開発には大きな流れがあります。
また、ゲームは開発するだけでなく、販売もしなければなりません。
ゲーム開発の流れはどういった経緯で開発を行うのか、どういった場所で公開(販売)するのかによって大きく変わっていきますが、
一般的なマルチプラットフォームで展開するオリジナルタイトルを例に考えてみましょう。
ゲームの企画段階になります。
企画の肉付けや大まかなゲームシステム等の根幹部分を考えていく期間になります。
②プロト版を作成する期間
上記のコンセプトを元に、ゲームにとって大事な部分を作成して確かめてみる期間になります。
③プロト版からブラッシュアップ、規模の拡大を行う期間
プロト版で判明した問題点の修正や作り切れていないシステム部分の作成を行っていく期間です。
④要素の量産を行っていく期間
製品版に向けて必要な要素をどんどん作っていく期間になります。
データベースの登録等、基本的に必要なものはこの期間にすべて用意する形になります。
⑤テスト・デバッグを行っていく期間
テスト・デバッグを行って不具合の修正を行っていく期間です。
⑥プラットフォームへの公開・設定を行っていく期間
上記、開発段階から同時進行で進めていくことが必要ですが、
各プラットフォーム側での審査があるため、デバッグを経て完成したものを設定する必要があります。
⑦公開後の後処理を行う期間
公開した後にも、
テスト期間に見つからなかったバグ等が見つかる場合や、DLC等のアップデート対応がある場合があります。
2.ゲームに必要な要素を考える
ゲームはいろいろな要素が複雑に組み合わさってできています。
ゲーム全体の理解度を上げるためにも、
どんな要素があるのか、どんな作業があるのか、自分の担当箇所以外も想像しておきましょう。
自分の作業がどう使われるのか、どんな部分に必要な作業なのかを把握することができます。
ゲームはいろんな人が携わっています。
担当箇所の作業を行って" おしまい "ではありません。
自分の作業がどんな人に影響するのか、ちゃんと動いているのか、しっかりと自分で確認できるようにしましょう。
また、どんな要素があるのか想像しておくことで
思わぬところから新たな作業が発生することをある程度防ぐことができます。。
3.自分の作業を考える
自分の作業がどれだけあるのか、ひとつひとつの作業にどれぐらい時間がかかりそうか考えましょう。
すべての作業が順調に進むとは限りませんし、会議等の作業以外の時間も発生します。
余裕を持った作業時間を心掛け、すべての作業をどれぐらいで達成できるのか考えていきましょう。
4.作業の順番を考える
「1」で説明した各期間によって必要なものは変わっていきます。
自分の作業がどの期間に必要なのか、いつまでに作業すればいいのか、
優先順位を考えて作業を行う順番を決めていきましょう。
ここで作業を並べたものが、個人の作業スケジュールになります。
5.スケジュールの変化を考える
ゲームの開発はチーム全員が良いものにすべく修正や変更を行っていきます。
当初の予定からはずいぶんと変わってしまうこともあります。
自分自身もより良くなる方向へ変更したくなるかもしれませんし、バグや技術的な問題で変更しなければならないこともあります。
その場合は、冷静に影響範囲を考えて、1~4の内容を改めて考えましょう。
ゲーム開発のスケジュールは当初の予定通り進むことのほうが珍しいです。
臨機応変にスケジュールを調整しながら、よりよい作品作りをしましょう。
6.「怠ける」を考える
作業をせずにぼーっとするということではありません。
予定した作業を時間通りにこなすだけでなく、
データを調整しやすいようにあらかじめ外に出しておく、
同じようなデザインを使いまわせるようにパターン化しておく、
資料をまとめやすいようにテンプレート化しておく、等々
どうやったら作業を早く終わらせて時間に余裕を作れるか、
どうやったら作業を楽に進めることができるか、常に考えておきましょう。
それが、作業の効率化です。
最後に
スケジュールの作り方はチームや状況によって大きく変わりますが、ゲーム開発においてもスケジュールは大切なものです。
トライ&エラーが多い「ゲーム開発」という特性上、スケジュールの変動は多いですが、
基本的な認識を持つことでスケジュールの変化に柔軟に対応できると思いますので、簡単にご紹介させていただきました。
今回かなり新人の方向けになってしまいましたが、
普段あまりスケジュールを意識しない方や自身の作業に集中してしまう方も、これを機に意識して進めてみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
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