インターンシップを実施して得た知見

はじめに

株式会社アドグローブ大阪支社のテクニカルソリューション部でフロントエンジニアを担当している新川・田中です。
株式会社アドグローブでは専門学校や大学からインターンシップを受け入れております。
今回は我々が1ヶ月のインターンシップを行った際に得た知見をご紹介します。

インターンシップの内容

コンセプト

今回のインターンシップでは 実際の現場の雰囲気を体験してもらう(実際の仕事の流れを体験してもらう) という事をコンセプトに計画したため、 ウォーターフォール型開発で行い「要件定義・設計・開発・テスト」全ての工程をインターン生に体験してもらいました。

今回は全ての工程*1をインターン生主導のもと行ってもらい、不明点があれば質問してもらうという流れで作業を実施しました。

また、業務のルーティンとして朝会の実施、日報の提出を行ってもらいました。
朝会ではインターン生に「今日やるべきこと」と「進捗目標」を話してもらい、我々担当者が「伝達事項の共有」を行いました。
日報は作業終了30分前にインターン生が進捗報告を記載、担当者がそれを見て進捗状況の確認を行い、確認した内容から、翌営業日の朝会でフィードバックを行い今後の方針等を決めていきました。

1日のスケジュール

完成した作品の説明

今回のインターン生は「Laravel + 外部APIサービス」というテーマに沿ってサービス検討してもらい、
「旅行マッチングサイト」 というサービスを考案しました。
実際に自分がこのようなサービスを使う場合、どのような機能が欲しいかなどを考えて要件を検討してもらった結果

  • 位置情報APIを使用した都道府県読み込み機能
  • firestoreを使用したチャット機能

等が必要と考え、設計・開発を行いました。
下記画像が上記要件を踏まえて完成した作品となります。

旅行マッチングサイト画面イメージ(一部抜粋)

.

インターンシップの様子

インターン生とのコミュニケーション

今回のインターンシップは、昨今の情勢もあり初日と最終日以外はフルリモートで実施しました。

そのため最初の頃はコミュニケーションがぎこちなく感じましたが、緊張をほぐすために、会話を始めるときは雑談から入ってアドバイスを行うように心がけたところ、段々と笑顔も出てくるようになり自然と会話ができるようになってきました。

インターンシップの後半ではインターン生達から質問や声掛けなどしてくれるようになったので、アイスブレイクを行うことで意思の疎通もしやすくなったのではないかと思います。

最終日:発表前の最終調整の様子

コミュニケーションの課題と対策

今回の課題として、《インターン生から担当者に声をかける・チャットを送る》という事がこちらが想定している以上に難しいことがわかりました。

質問の内容の言語化が難しいことや、担当者の作業状況がわからないため、声をかけてよいかの判断に悩むということが理由として考えられました。

そのため対策として、常にGoogle Meetで通話を繋げておき*2、可能な限りインターン生と担当者が常駐することで、質問の言語化担当者の作業状況等を把握しやすくなり徐々に質問の頻度が改善されていきました。

インターンシップと案件の兼務に対する対策

インターンシップ担当者は、自身の案件も並行しているためインターン生の質疑応答に直ぐに回答できないという懸念がありました。 そのため、メイン担当者とサブ担当者の複数名体制で臨むことで案件状況に左右されにくい環境を構築しました。
今回は《メイン担当者:2名・サブ担当者:7名》の全9名の体制を用意し、なるべく別案件メンバーを採用することで、全員が忙しいという状況を作らないようにしました。

インターンシップのスケジュールについて

今回のインターンシップは、約1ヶ月という期間で「要件定義・設計・開発・テスト」を完了する予定でしたが、要件定義をインターン生に委ねた結果、作りたい機能が膨らみすぎてスケジュールが非常にタイトになってしまいました。

設計・開発のスケジュール遅延が発生し、テスト期間を縮小するという方向で完了としましたが、テストの必要性や不具合修正を十分に経験してもらうことが出来なかった事が次への課題と考えています。

インターン生が作りたいものを作ってもらう事がインターンシップへのモチベーションに繋がると考えていますが、次回のインターンシップでは要件に対する必要・不要の判断を担当者がして、遅延が発生しないようにスケジュールを管理したいと思います。

開発環境差分について

今回のインターンはフルリモートのため個人PCで作業していただいたのですが、WindowsとMacのユーザーが混在していました。加えて、担当者はMacの環境構築のリハーサルしか行っていなかったため、開発環境構築に想定以上の時間を要しました。

インターン生の環境としては、Windowsの方が多いと考えられるため、担当者側もWindows・Macの両方で環境構築のリハーサルを行うことでスムーズな環境構築のサポートを行えるように準備しておく必要があります。

.

まとめ

良かったところ

  • 常駐meetを用意したこと
    双方向から声をかけてMeetを開始するよりスムーズに会話を始めれるようになったこと
    インターン生全員が同じMeetに参加しているため、会話した内容の情報共有の手間が省けたこと
  • メイン担当者、サブ担当者を多く用意したこと
    メインの担当者2人が案件都合で参加できない日もあったが、サブ担当者も居たため、常に誰かがインターン生とコミュニケーションを取る環境作りができた

反省点

  • 全体を通してタイトなスケジュールになってしまったこと
    思ったより設計・開発に時間がとられてしまい、テスト期間を縮小するしかなかった
  • インターン生の個人所有PCに開発環境を構築するのに時間がかかってしまった
    OSがWindows、Macと違ったので、プラットフォーム固有の挙動を理解しておくべきだった

.

最後に

今回のインターンシップは、担当者としても多くの学びを得る機会となりました。

反省点を改善し、今後もより良いインターンシップを継続していきますので
専門学校・大学生の皆様には、是非アドグローブのインターンシップに参加して頂ければ幸いです!

.

*1:「要件定義・設計・開発・テスト」の全工程

*2:僕たちは常駐meetと呼んでいます